最後に食べたものが肌の色になる世界(起)
最後に食べたものが肌の色になる世界
それが僕が生きている世界だ
1日は24時間、それは変わらない
だけどその日の最後に口にしたものが、次の日のそいつの肌の色になる
そこだけが普通とちょっと違うみたい
この世界じゃ牛乳や豆腐なんかが人気だ
色が白くなれるからね
でも豆腐は色にムラがあるからやっぱり牛乳派って人が多いかな
ちなみに僕が昨日最後に食べたものはサラミなので現在の肌の色はマジでグロい
今日は彼女とデートだったんだけれど、
「なんでデートの前日にサラミなのよ!!赤くって気持ち悪い!!最低!!」
ってな感じで振られてしまった
そんな彼女の肌の色は銀色だった
サバしか食べない、そんなところが好きだったのに
さよなら僕の愛しいお魚ちゃん
来世では乳製品も食べようね
ちなみに水は体が透明になる、夢の透明人間だ
それでめちゃめちゃ犯罪が多発して、今では色付きの水や濁った水しか流通していない
なので高音の裏取引なんかで使われていたりする
シャブなんか目じゃないよ、今裏社会の連中は山なんかに綺麗な水を汲みに行く作業で大忙し
そんなわけで昔は存在したらしい人種差別なんかも今ではまったくない
僕の生まれる前の話だから全然わからないけれどね
今日の晩御飯は何にしようかな