もう息をしてないよ、やめてあげて(1)
いつまで紹介できるかわからにけれど、今日も僕がこれまでに出会ったとっても魅力的で少し頭が壊れてしまっている友人について君たちに聞いてもらいたい
頑張るよ僕は
今日のお話は暴君γくんについてだ
暴君γくんは、その名の通り徹底的な暴力と圧倒的な力で中学時代に暴れん坊将軍しちゃった人物である
やっていない犯罪は強姦と殺人くらいでそれ以外は全部ビンゴしたってのがもっぱらの噂
けれども捕まらないのは彼が徹底的に相手を懲らしめちゃうから相手も戦意喪失、家に帰ってマリオカートでもやってればよかったってなるんだ
〜〜〜暴君γくん、幻のルーキ、中1の夜明け〜〜〜
彼について最も簡単で最初に受ける印象は、とんでもなく美形だってこと
身長198センチの体重87キロといったバッキバキの肉体、黒く健康的に伸ばされた腰まである髪をまっすぐに立てて昔のビジュアル系みたいな髪型をした彼の全長は余裕で3メータ80を超えていた
僕が初めて彼を見かけたのは中学の入学式でだった
上に記述した特徴に加えて式典ということで彼も気合が入っていたのだろう、顔に大きくマッキーで「暴力」と書いてあった
いくらなんでも怖すぎる、だけど僕は髪の長いやつが好きなので斜め後ろにいた彼をチラチラと視界に入れていた
僕の通っていた中学は北関東にある不良レベル458くらいの学校だった
つまりイカれていたのである
その中学にはこわーい先輩たちがいて、もちろん暴君γくんは最初っから絡まれた
式典の最中に割って入ってきた北斗の拳の敵役みたいな格好をした2年生が、どうしたって目立つ暴君γくんに怒鳴りかけた
するとまだ挑発の段階でもあったのにも関わらず、暴君γくんはいきなりネイルハンマをポッケから取り出し、絡んできた34人の先輩たち全員のこめかみを撃ち抜いていった
一瞬だった
うずくまりピクピク痙攣している先輩の山を踏んずけ暴君γくんは次に、式典の行われていた体育館の窓を全て頭突きで割っていった、頭血だらけ
そのあと彼は石油ストーブの石油を自らの体に浴びせ、タバコ用に持っていたらしいライタで自身に火を放った、当然燃え始めた暴君γくんはそのまま燃えやすそうなカーテンやらなんやらに抱きついて回り、体育館を全焼させた
おかげで彼の卒業する3年間、僕たちの学校では体育の授業が無くなった
もちろん再建させるために学校が工事なんか始めていたんだけど、その度に暴君γくんが燃やしちゃうし、校庭は何を思ったか暴君γくんが深さ200メートルもあるでっかい穴を空けてダメにしてしまったのである
これが彼とのファーストコンタクト?である
ちなみに僕は彼が暴れる前の段階で、エリマキトカゲの真似をしていたら先生達の沢山いる席に変更されてしまった、シクシク
つづく